2004年5月17日
国際文化4年 屋比久美樹
卒業研究テーマ(案):
「日本における難民受け入れ体制の現状と問題点」
世界の中で難民問題に消極的であると批判されている日本であるが、果たしてその批判は正しいのだろうか。確かに日本国内における難民認定・受け入れ数は決して多いものとは言えない。しかし日本政府が国連の難民救済活動等に先進諸国の中でも特に多額の資金援助をしているのも一つの事実である。もちろん資金面の援助だけで十分というわけではない。人的援助も不可欠である。
それでは日本はこれからどのように難民問題に取り組んでいくのか。どう取り組むべきか。そして日本政府の現在の体制に至るまでにはどのような経緯があったのか、考察していく。
○世界の難民
(国連難民高等弁務官事務所HPより)
○日本の難民受け入れの経緯
1981年(昭和56年) 日本は難民条約に加入。
1982年(昭和57年) 日本で「難民認定制度」発足。難民認定開始。
現在に至る。
<難民認定申請及び処理数の推移>
平成12年12月31日現在
年 別 |
申 請 数 |
処 理 数 |
未処理数 |
||
認 定 |
不認定 |
取下げ |
|||
1982年 |
530 |
67( ) |
40 |
59 |
364 |
83年 |
44 |
63( ) |
177 |
23 |
145 |
84年 |
62 |
31( ) |
114 |
18 |
44 |
85年 |
29 |
10( ) |
28 |
7 |
28 |
86年 |
54 |
3( ) |
5 |
5 |
69 |
87年 |
48 |
6( ) |
35 |
11 |
65 |
88年 |
47 |
12( ) |
62 |
7 |
31 |
89年 |
50 |
2( ) |
23 |
7 |
49 |
90年 |
32 |
2( ) |
31 |
4 |
44 |
91年 |
42 |
1( ) |
13 |
5 |
67 |
92年 |
68 |
3( ) |
40 |
2 |
90 |
93年 |
50 |
6( ) |
33 |
16 |
85 |
94年 |
73 |
1( ) |
41 |
9 |
107 |
95年 |
52 |
1( 1) |
32 |
24 |
102 |
96年 |
147 |
1( ) |
43 |
6 |
199 |
97年 |
242 |
1( ) |
80 |
27 |
333 |
98年 |
133 |
15( 1) |
293 |
41 |
117 |
99年 |
260 |
13( 3) |
177 |
16 |
171 |
2000年 (12月) |
216 |
22( ) |
138 |
25 |
202 |
合 計 |
2,179 |
260( 5) |
1,405 |
312 |
202 |
(注)平成7年,10年及び11年の認定のカッコ内は,異議申出の結果認定された件数であり,外数として計上されている。
(法務省入国管理局統計より)
○欧米主要国の難民認定率(1999年)
アメリカ合衆国・・・38%
イギリス・・・25%
オーストラリア・・・23%
フランス・・・19%
ドイツ・・・11%
スウェーデン・・・4%
オランダ・・・3%
○次回発表予定内容
・日本における難民認定制度
・難民認定法とは
・世界の難民政策
<参考資料>
アムネスティ・インターナショナル編著 『日本における難民の保護』 日本評論社 1993年
小松隆二 『難民の時代』 学文社 1986年
法務省入国管理局ホームページ(http://www.immi-moj.go.jp/)
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)ホームページ(http://www.unhcr.or.jp/)